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第六回 Vol.5 DX推進人材の育成とやりがいの醸成②

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ジョブローテーション

データサイエンティストに加えデータエンジニアも集約的に育成する必要があります。しかし、その一方で事業会社や主管部のDX人材についても一定程度は確保する必要があります。
このような状況で、どのような人材をリスキルするのか、また、専門スキルをどう確保していくのかというのは重要な問題です。ジョブローテーションなどの人事施策も考慮する必要があります。
特に、TCAに出向している人々について言えば、出向解除後の扱いについて検討が必要です。きちんと周りが業務を理解し、必要とされるところに戻すようにしなければ、拒否感を抱かれる可能性があるからです。そのようなことを避けるためにも、マネージャークラスの教育や最低限のデータ活用に関する啓発を継続的に行う必要があると言えます。

リスキルの重要性

昔と比べると、電力会社においてソフトに対するリスペクトは向上しているといえますが、それでも依然として大きな設備を管理する部門に比重が置かれる風潮があります。
このいった考え方を変えるのに最も有効なことは、とにかくデータ分析によって成果を出すことです。そのためには、KPIをしっかり決めて成果を示していくことが重要です。
文化を一挙に変えることはできないかもしれませんが、リスキルを進めることでボトムから少しずつ業務を変えていくことはできます。中堅レベルの人材は、現状のままで今後の社会を生き抜けるのかという不安を持っている人が多いため、今後も啓蒙活動を行なっていくことが必要であると考えられます。

人材育成の事例

アクセンチュアでは、所属する組織に関しては、一人一人の自主性を重んじています。異動を希望する場合、無理に引き留めることはせず、異動先が受け入れるかどうかを判断します。根本的に重要視されるのは、メンバーの成長です。プロジェクトでは、一定の期間で一定の成果を出すことが求められているため、組織に対する貢献という漠然としたものでなく、自分がプロジェクトの中でどの程度パフォーマンスを出せたのかをはっきりと認識することができます。
このことが、自分で自分を見つめ直し、成長するモチベーションにつながっているのです。

TCAの働き方も基本的に同様であり、それらをモデルケースとしていくことができますし、事業創造本部でもプロジェクト型のモデルケースを作ることができます。他方で事業会社に響くようなモデルケースを考えることも必要です。